2014年12月07日

IFRS金融商品会計その1(IAS32号)

今回はIFRSの金融商品会計についてみていきたいと思います。何回かに分けて、金融商品会計について体系的にまとめられたらと思います。

まず、IFRSでは金融商品に関していくつかの基準が公表されています。具体的には、以下のような基準になります。

  • IAS32号:金融商品の表示について
  • IAS39号:金融商品の認識と測定について*
  • IFRS7号:金融商品の開示について
  • です。上記の内容をひとつひとつ見ていくことで、IFRSにおける金融商品について体系的に理解できると思います。

    *現在はIFRS9号が発表されて、IAS39号の内容がアップデートされた形になっていますが、今回は体系的に説明するためにまずは上記の3つの基準を順番に説明していきたいと思います。IFRS9号の説明も後ほど加えたいと思います。

    上記の中から、今回はIAS32号についてみていきたいと思います。

    IAS32号:金融商品の表示について

    IAS32号は、金融商品の表示についての会計基準となっています。中でも重要な内容として、金融資産とは何か、金融負債とはなにかということがあげられると思います。そこで今回は、金融資産と金融負債についてみていきます。

    金融資産について

    IAS32号では下記のようなものが、金融資産としてあげられています。

    ・現金
    ・他の企業の資本性金融商品(株式への投資など)
    ・契約上の権利(以下のようなもの) →他の企業から現金や他の金融資産を受けとる権利(貸付金など)
    →金融資産や金融負債を(こちら側にとって)潜在的に有利な条件のもとで他の企業と交換可能な権利

    ・こちら側自身の資本性金融商品で決済される、または決済されるかもしれない契約のうち以下のようなもの →デリバティブではなく、こちら側の企業が自身の可変数の資本性金融商品を受け取る義務がある、または受け取ることが可能なもの →「決まった金額の現金や金融資産」と「決まった数のこちら側の企業の資本性金融商品」との交換以外で決済される、もしくはその可能性があるデリバティブ

    などです。このように日本語にして書くとよくわからないのですが(僕の翻訳がイマイチかもしれません)、USCPAを勉強した人は原文を読めばスッと頭に入ると思います。では次に、金融負債についてみていきます。

    金融負債について

    IAS32号では、下記にあげられるようなものを金融負債と定義しています。

    現金や金融資産を支払う契約上の義務
    ・下記のような契約上の義務
    →現金や金融資産を他の企業へ支払うもの
    →金融資産や金融負債を(こちら側にとって)潜在的に不利な条件のもとで他の企業と交換するもの
    ・こちら側自身の資本性金融商品で決済される、または決済されるかもしれない契約のうち以下のようなもの
    →デリバティブではなく、こちら側の企業が自身の可変数の資本性金融商品を引き渡す義務がある、またはその可能性があるもの
    →「決まった金額の現金や金融資産」と「決まった数のこちら側の企業の資本性金融商品」との交換以外で決済される、もしくはその可能性があるデリバティブ

    などになります。金融資産の反対が金融負債のようにざっくりとらえれば理解しやすいと思います。企業の有価証券報告書をみて、中にある勘定科目がどのような性質を持つものかを考えれば、上記の定義もあながちおかしくないということがわかると思います。

    以上で、IFRS金融商品会計その1(IAS32号)ついての説明を終わりたいと思います。次回は、IAS39号(金融商品の認識と測定)について書いていきたいと思います。

    次の記事:IFRS金融商品会計:金融商品の分類について

    ではでは


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    posted by 鈴木明 at 20:51 | [IFRS(国際財務報告基準)] | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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